YAMASHITACHOU CRONOMETRO

SAUCE DEVELOPMENT 所属 TTスペシャリスト見習いのBlog

タイムトライアルのすゝめ

僕がタイムトライアルに惹かれたワケ

自身の純粋な走力のみで、ある距離のタイムを競い合う競技を「個人タイムトライアルレース」と呼ぶ。

自分は、そんなレースに憧れて自転車競技に足を踏み入れていたりします。

もう引退してしまったけれども、当時Garminで走っていたデヴィッドミラーが、妙に人間臭くてダメ人間(だいぶ失礼だけどファン的にはそう間違ってない表現だと思う)なんだけれどもタイムトライアルが速くてカッコいい、憧れの選手だったのがタイムトライアルを好きになった一番最初の切っ掛け。

たぶんミラーよりは同じチームのザブリスキーを見て「タイムトライアルカッコいいな」と目覚めた人の方が多いんじゃないかなとは思う。
だから自分みたいなタイプは珍しいんじゃなかろうか。

そして当時(2011-13頃)はチームタイムトライアルと言えば「Garmin (Cervelo or Barracuda or SHARP」で、前述のミラーにザブリスキー、ヘシェダル、トムダニエルソン、タランスキー Etc... とても良い面子が揃っていたし、何よりCerveloのTTバイクは他のどのメーカーよりも速そうに見えた。
発表直後のP5なんてまるで未来の乗り物で心の底からわくわくしたのを覚えてる。

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ここまでの話しの流れからしたらCerveloのTTバイク乗ってるのだろうと思わせて実はTTバイクもCanyonだったりする。
美しい造形とペイント、そしてBICYCLE STUDIO MOVEMENTのオリジナルブランドSACUEのステッカーチューンを施したHedバトンにshimano PROのディスクホイール。
最高にカッコいい未来的な乗り物だと思う。

ホットシートの中心で

ロードバイクに乗り始めて2年が経った頃、Funride主催でタイムトライアルジャパンというタイムトライアルレースが開催される事になり「これだ!」と思って速攻で申し込んだ。
とは言っても、当時まだTTバイクはおろか、まともにエアロな装備を持っていなかったので、ノーマルの部で出場。
会場は渡良瀬遊水地のフラットなコースを2周、14.6km。
最高に苦しい瞬間を1秒、また1秒、その次の1秒も、と繰り返す自分との闘い。
「勝つんだろ?お前」と何度となく自分に言い聞かせ、本当に限界ギリギリを攻めに攻めてゴールに飛び込む。
会場のPAから流れる暫定1位のアナウンスが聴こえ、朦朧とした意識で「俺です!」と何故か叫んでアピールする。
係員に誘導されフラフラとバイクと共にホットシートに倒れ込む。
「やってやったぜ!」という気持ちと同時に「あと何人残ってるんだろう?」という不安、そしてツールドフランスで見たあの光景を主観で眺める自分っていう不思議な感覚。

全ての選手が走行を完了し優勝が確定!
残念ながら単騎参戦だったので誰かと抱き合ったりはできず、一人でガッツポーズ。
表彰式は夢の様に現実感が無かったけど、徐々に湧き上がってくる喜びは最高だった。

このレースの後もタイムトライアルジャパンで第二戦(直前に鎖骨骨折、なんとか参戦して5位)、第三戦2位といった具合で確かノーマルの部の年間チャンプ的なのになったはず。

そしてこれを機にTTバイクを買い本格的にタイムトライアルレースに参加。
2015加須こいのぼり杯(埼玉TT)クラスAではなんと20位!(20位?と思った方はこのリザルトを見てくれれば納得できるはず)
同じく2015JBCFでは南紀白浜はレース直前に5分404wと良い数字が出ていたもののコースアウトして試合終了(アホ過ぎて本気で凹んだ)、渡良瀬では5位、南魚沼では7位といった具合の成績。

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この調子で来年は更に脚力を磨いて良いリザルトを!と思っていたら美浜クリテで大落車に巻き込まれ右腕を骨折し、長期間練習から遠ざかる事に。
さすがに一度ガックリ落ちると戻すのはなかなか厳しく、2016年は苦しんで苦しんでやっと9月の渡良瀬に間に合わす事ができて3位、E1への昇格を決めた。
2017年は5月の初頭のAACAと木島平2days、5stg鈴鹿、渡良瀬がTTのターゲットレース予定。
良い成績を残したいものである。

さいごに

いかがでしたでしょうか?
ちょっとでもタイムトライアルの魅力が伝わったならとても嬉しく思います。
もっともっとTT人口が増えると、レースも増えて更に楽しく切磋琢磨できる様になると思うのでこれを機会に是非参戦を検討してみてください。